既存顧客に有効なアプローチとは? LTVを向上させるための方法【BtoB・BtoC双方向け】
あらゆる商品・サービスが市場にあふれる今、企業の市場競争は激しくなっており、新規顧客を獲得する難易度は高まっています。
厚生労働省によると、企業が新規顧客を獲得するコストは既存顧客の5倍といわれています。長期的かつ効率的に売上を確保していくには、すでに接点のある既存顧客へのアプローチを強化することが重要です。
企業のマーケティング担当者のなかには、「既存顧客へのアプローチでどのような効果が期待できるのか」「具体的にどのような方法でアプローチを行うとよいのか」などと疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、既存顧客へのアプローチによって期待できる効果や具体的な手法、取り組みのポイントについて解説します。
出典:厚生労働省『Customer Experience(CX 経営)』
目次[非表示]
- 1.既存顧客へのアプローチで期待できる効果とは
- 2.リテンションマーケティングで活用できる手法4選
- 2.1.①メールマガジンの配信
- 2.2.②DMの送付
- 2.3.③リテンション広告の配信
- 2.4.④SNSでの情報発信
- 3.既存顧客との関係構築のポイントは1to1のコミュニケーション
- 4.まとめ
既存顧客へのアプローチで期待できる効果とは
既存顧客へのアプローチによって継続的な接点を維持することで、さらに良好な関係性を構築できるようになります。このように既存顧客との関係性を築くマーケティング手法は、リテンションマーケティングと呼ばれます。
リテンションマーケティングの具体例には、メールマガジンの配信やDM(ダイレクトメール)の送付などが挙げられます。
リテンションマーケティングに取り組むことで、以下の効果が期待できます。
▼リテンションマーケティングによって期待できる効果
- LTV(顧客生涯価値)の向上
- 優良顧客の育成
- 休眠顧客の掘り起こし
LTVとは、顧客が生涯にわたって自社にもたらす利益のことです。既存顧客へのアプローチによって継続的な関係性を維持して、リピートやアップセル・クロスセルを促すことで、LTVの向上が期待できます。
また、良好な関係性を維持すると、企業・商品に対する信頼や愛着が醸成されて、自社の売上に高く貢献してくれる優良顧客となることも期待できます。自社の優良顧客が増えれば、売上の向上や安定化にも結びつくと考えられます。
さらに、過去に接点を持ったもののリピートや継続利用に至らなかった休眠顧客に対してもアプローチを実施して関係性を維持し続けることで、興味関心を再び引き出せる可能性があります。
なお、顧客接点を強化するメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
リテンションマーケティングで活用できる手法4選
リテンションマーケティングは、デジタルとアナログの両方のマーケティング手法を取り入れて行います。
リテンションマーケティングで活用できる代表的な手法には、次の4つが挙げられます。
①メールマガジンの配信
1つ目は、メールマガジンの配信です。
商品・サービスの購入時にメールマガジンに登録してもらうことで、既存顧客に対して継続的に情報発信を行えるようになります。
メールにECサイトのアクセス情報を記載して誘導を図ったり、既存顧客にとって有益な情報提供をして興味関心を醸成したりする方法があります。
▼メールンマガジンの活用例
- キャンペーンの実施時に告知を行う
- 新しい商品・サービスの紹介を行う
- 過去に購入した商品に関する活用術やメンテナンス方法などを紹介する
②DMの送付
2つ目は、DMの送付です。
既存顧客の自宅にDMを送付することで、リピート購入やアップセル・クロスセルを後押しできます。紙媒体を用いた直接的なコミュニケーションをとれるため、親近感や愛着を持ってもらいやすいことも強みの一つです。
▼DMの活用例
- 過去の購入履歴に基いて興味関心度が高いと考えられる商品を紹介する
- リピートに至らなかった既存顧客にクーポンを送付する
- 顧客の誕生日に感謝の気持ちを伝えるメッセージカードを送付する
③リテンション広告の配信
3つ目は、リテンション広告の配信です。
リテンション広告とは、既存顧客に向けた広告全般を指します。既存顧客の興味関心に合わせた広告を表示することで、リピートの促進や休眠顧客の掘り起こしにつながると期待できます。
▼リテンション広告の活用例
- 一定期間購入がない顧客にキャンペーン情報を配信する
- 会員向けのアプリケーションでおすすめ商品を表示する
④SNSでの情報発信
4つ目は、SNSでの情報発信です。
SNSでは、自社のアカウントをフォローしているユーザーへの情報発信に加えて、コメントやリツイートなどで双方向のコミュニケーションを取れるため、既存顧客との関係維持に向いています。
▼SNSの活用例
- 商品を利用した感想や評価をアンケートで収集して、回答の特典としてクーポンを配信する
- 商品の利用に関する写真投稿キャンペーンを実施して、抽選でプレゼントを贈る
既存顧客との関係構築のポイントは1to1のコミュニケーション
既存顧客へのアプローチによって良好な関係性を構築するには、顧客一人ひとりに合わせた1to1(one to one)のコミュニケーションを行うことがポイントです。
1to1のコミュニケーションとは、顧客一人ひとりの属性や行動履歴、趣味嗜好などを踏まえて、課題・ニーズにマッチしたアプローチを行うことです。既存顧客の課題・ニーズに合わせてコミュニケーションの手法・内容を変えることによって、興味関心の喚起や信頼の醸成につながると考えられます。
一人ひとりに合わせたコミュニケーションを行うには、既存顧客の属性や行動履歴などをセグメントする必要があります。多岐にわたる顧客情報を効率的に管理するには、CRM(顧客関係管理)の活用が有効です。
CRM(顧客関係管理)は、顧客情報を管理・分析して良好な関係性を構築するためのツールのことです。主に以下の機能が備わっており、既存顧客との関係維持に役立てられます。
▼CRMの機能
- 顧客情報の一元管理
- 購買傾向や購買履歴に応じた顧客のセグメント
- 設定したKPIの算出および達成状況の確認
まとめ
この記事では、既存顧客に有効なアプローチについて以下の内容を解説しました。
- 既存顧客へのアプローチで期待できる効果
- 既存顧客へのアプローチに効果的な手法
- 既存顧客との関係構築を図る1to1のコミュニケーション
既存顧客へのアプローチを行い継続的な接点を維持することで、良好な関係性が構築されて、LTVの向上や優良顧客の育成、休眠顧客の掘り起こしなどの効果につながると期待できます。
アプローチを行う際は、既存顧客の属性や行動履歴、趣味嗜好などをセグメントして、一人ひとりに合わせた1to1のコミュニケーションをとることがポイントです。
『AccurioDX』では、顧客データに基づいてパーソナライズ化した“1to1紙マーケティング”をサポートしています。DMやチラシなどの紙媒体を用いたリアルならではの温かみのあるコミュニケーションによって、既存顧客との関係構築を促進します。
また、顧客データを管理・分析するためのCRMとの連携や効果測定なども一気通貫で支援しており、既存顧客への効率的かつ合理的なアプローチを実現します。加えて、AccurioDXの提案するCRMでは、今あるデータで始められる方法からご一緒いたします。
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