
DMの反応率は平均どれくらい? 効果測定の方法と反応率を上げるポイント
ダイレクトメール(以下、DM)は、顧客の自宅に商品案内やカタログなどを直接送付して、企業のメッセージを伝えられるマーケティングツールの一つです。
近年、顧客との接点の場はデジタルメディアへと広がっています。しかし、“紙面”を送付するDMは、Web上ではできない1対1のあたたかみのあるコミュニケーションをとれる魅力があります。
DMを用いたマーケティング活動を行うにあたって「購入者に喜んでもらえるDMとはどのようなものか」「DMを通じていただいた反応はどのように測定するのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、DMの平均的な反応率と効果測定方法、反応率を上げるポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.DMの平均的な反応率
- 2.DMの効果測定を行う方法
- 2.1.DMの反応率を測定する
- 2.2.CPRを算出する
- 3.DMの反応率を上げるポイント
- 3.1.①ターゲットを明確にする
- 3.2.②行動に移したくなるオファーをつける
- 3.3.③パーソナライズ化した内容にする
- 4.まとめ
DMの平均的な反応率
DMの反応率は、平均して約20%程度といわれています。
DMの反応率とは、DMの送付数に対して問い合わせや資料請求、購入などの企業に対する直接的なアクションがあった数の割合を指します。
ほかにも「インターネットで検索した」「口コミを書き込んだ」「知人・家族との会話で話題に出した」といった間接的な行動もDMの反応率に含まれます。
冒頭で挙げた20%という数字は、この間接的な行動も含めた反応率です。
DMの効果測定を行う方法
DMの効果測定を行う際は、以下の2つの指標を用いることが可能です。
▼DMの効果測定を行うための指標
- DMの反応率
- CPR(Cost Per Response:反応1件当たりにかかった費用)
ここからは、具体的な方法について解説します。
DMの反応率を測定する
DMの反応率は、「DMによってどれくらいの顧客が行動に移したのか」というレスポンス件数を測定して算出します。
▼DM反応率の計算式
DMの反応率(%)=レスポンス件数÷DMの発送数×100 |
算出したDMの反応率が高いほど、より多くの顧客がDMを受け取ったあとに行動を移していることが分かります。また、レスポンス件数については、以下のような方法で測定を行います。
▼DMによるレスポンス件数を測定する方法
- DMにQRコード(※)を記載して、Webサイトへのアクセスを測定する(問い合わせ・資料請求など)
- アンケートで来店・購入のきっかけを聞き、DMを選んだ人数を算出する
- DM専用のクーポンをつけて、店舗やECサイトでの使用人数を測定する
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
CPRを算出する
CPRとは、1件のレスポンスを獲得するためにかかったコストのことです。DM施策の費用対効果を測る際の指標に用いられます。
▼CPRの計算式
CPR(円)=DMの総コスト÷レスポンス件数 |
DMの総コストには、製作費・印刷費・発送準備費・発送費などが含まれます。算出したCPRの価格が低いほど、費用対効果が高いと評価できます。
なお、「どれくらいの利益があればDMコストを回収できるのか」を測定するには、BEP(Break Even Point:損益分岐点)を算出する必要があります。
▼BEPの計算式
BEP(件)=DMの総コスト÷粗利単価 |
算出したBEPの件数よりも、実際に反応があった件数が上回っていたら、DMの総コストを回収できていると判断することが可能です。
DMの反応率を上げるポイント
DMの反応率を上げるには、受け取った顧客の興味関心を惹きつける内容に工夫する必要があります。ここからは、DMの反応率を上げる3つのポイントを解説します。
①ターゲットを明確にする
1つ目は、ターゲットを明確にすることです。
顧客の興味関心を惹くDMの内容を考えるためには、ターゲットがどのような人物なのかを明確にしておく必要があります。性別や都道府県などの属性に加えて、家族構成・趣味・職業など、具体的な人物像を明確にすることがポイントです。
ターゲットを明確にすることで、その人物の興味関心を刺激できるようなキャッチコピーやデザイン、コンテンツを検討できるようになります。
▼ターゲットの例
項目 |
具体的な内容 |
属性 |
|
人物像 |
|
②行動に移したくなるオファーをつける
2つ目は、行動に移したくなるオファーをつけることです。
顧客にとってメリットとなる魅力的なオファーをつけると、DMを経由して来店やWebサイトへのアクセス、問い合わせなどの行動を喚起しやすくなります。
▼オファーの例
- DMを受け取った方に向けた限定のクーポンをつける
- 期間限定の割引キャンペーンを案内する
- 来店時のDM持参でノベルティをプレゼントする
- 家族・友人紹介で商品券をプレゼントする など
③パーソナライズ化した内容にする
3つ目は、パーソナライズ化した内容にすることです。
顧客全員に向けたメッセージではなく、一人ひとりに向けたパーソナライズ化した内容にすると、顧客に「自分宛てのDMだ」と認識してもらいやすくなります。その結果、DMを開封・閲覧してもらえる可能性が高まることが期待できます。
また、顧客一人ひとりに寄り添った内容を盛り込むことで、親近感や特別感をもってもらい、興味・関心を惹きやすくなります。
▼パーソナライズ化したDMの例
- 宛名だけでなく、訴求文のなかに名前を入れる
- 過去の購買履歴を基に関連した商品を訴求する
- 居住エリアに近い店舗のキャンペーン情報を記載する など
まとめ
この記事では、DMの反応率について以下の内容を解説しました。
- DMの平均的な反応率
- DMの効果測定を行う方法
- DMの反応率を上げるポイント
より有効なマーケティング活動を行うには、DMの効果測定を実施して、課題の把握や改善につなげていくことが重要です。
また、DMの反応率を上げるには、ターゲットを明確にしたうえで魅力的なオファーをつけたり、パーソナライズ化した内容にしたりすることもポイントです。
『AccurioDX』では、顧客データに基づいてパーソナライズ化したDMのアプローチを行えます。QRコードを用いた効果測定によって、顧客の興味関心を分析して、施策の改善につなげられます。
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なお、顧客一人ひとりにアプローチを行う“1to1コミュニケーション”については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。