同梱チラシはマーケティングに有効? 4つのメリットと効果的な活用
近年のEC市場規模の拡大に伴い、あらゆる分野でECサイトを利用した通販が消費者に広く利用されるようになりました。また、食品の定期宅配便や化粧品・ファッションの定期配送など、サブスクリプション型のECも登場しています。
このような商品配送の機会を活用して、顧客に直接的なアプローチを行うために有効なオフライン広告の一つが“同梱チラシ”です。企業のECサイト運営やマーケティング活動を強化するために、同梱チラシを用いた施策を検討されている担当者の方もいるのではないでしょうか。
この記事では、同梱チラシを用いたマーケティングのメリットや具体的な活用方法について解説します。
目次[非表示]
- 1.新たな価値を提供する“同梱チラシ”とは
- 2.同梱チラシをマーケティングに活用する4つのメリット
- 2.1.①開封率が高い
- 2.2.②リピート購入を促せる
- 2.3.③顧客満足度の向上を図れる
- 2.4.④パーソナライズした訴求ができる
- 3.同梱チラシの活用方法
- 3.1.挨拶状で感謝の気持ちを伝える
- 3.2.関連商品・おすすめ商品を提示する
- 3.3.定期購入・サブスクリプションサービスを案内する
- 3.4.ブランド紹介や豆知識を記載する
- 4.一人ひとりに合わせたチラシの作成がポイントに
- 5.まとめ
新たな価値を提供する“同梱チラシ”とは
同梱チラシとは、顧客へ配送する商品と一緒に入れて送付するチラシのことです。例えば、以下のようなタイミングで同梱チラシを一緒に届けます。
▼同梱チラシを送付するタイミング
- ECサイトで購入された自社商品を配送する
- 定期・サブスクリプション購入されている自社商品を配送する
- 既存顧客にカタログ・サンプル品を配送する
商品を届ける際に、納品書だけではなく同梱チラシを一緒に送付することで、企業のマーケティングに役立てられます。
同封チラシを含む、オフライン広告についてはこちらの記事で解説しています。
同梱チラシをマーケティングに活用する4つのメリット
商品とともに送付する同梱チラシは、郵便ポストに投函するチラシ・DM(ダイレクトメール)やメールなどとは異なるオフラインでのマーケティング施策として有効活用できます。
①開封率が高い
1つ目のメリットは開封率が高いことです。
郵便ポストに投函する一般的なチラシやDMの場合、ほかの郵便物に埋もれてしまい、手に取ってもらえない可能性があります。
顧客が購入した商品の配送時にチラシを同梱することで、梱包を開けたときに自然と目に触れやすくなります。そのため、チラシを手に取って内容に目を通してもらえる可能性も高くなると考えられます。
②リピート購入を促せる
2つ目のメリットはリピートの促進です。
顧客が購入した商品に関連する別商品の紹介や、2回目以降の購入に使えるクーポン、定期購入プランの紹介などのチラシを同梱すると、次回の購入・クロスセルを後押しできます。
リピート購入は継続的な購入につながり長期的な利益が期待できます。
③顧客満足度の向上を図れる
3つ目のメリットは顧客満足度の向上を図れることです。
同梱チラシを用いて、企業の挨拶・商品購入のお礼を伝えたり、使用方法を説明したりすることで、顧客に好印象を持ってもらい、満足度の向上が期待できます。
また、ブランドストーリーやコンセプトなど、商品へのこだわりが感じられる情報を掲載できれば、顧客の信頼・愛着を高めてファン化にもつながります。
④パーソナライズした訴求ができる
4つ目のメリットはターゲットに合わせてパーソナライズした訴求ができることです。
同梱チラシでは、不特定多数に送付するチラシやDMと異なり、自社のターゲットに合わせてパーソナライズして訴求する内容を変えられます。
自社商品の購入者に送る同梱チラシの場合、購入時に入力・登録してもらった顧客情報を基に属性・好みなど把握して、記載する内容を調整できます。顧客の興味関心を惹くチラシをつくることで、読んでもらえる可能性が高くなると期待できます。
コミカミノルタとの共創で取り組んだ、パーソナライズした同封チラシの事例はこちらの記事で紹介しています。
同梱チラシの活用方法
同梱チラシは、一般の消費者向けだけでなく、卸や部品納品といったBtoBでも活用できます。ここからは、マーケティング観点から見た同梱チラシの活用方法を紹介します。
挨拶状で感謝の気持ちを伝える
商品を購入してもらった顧客に感謝の気持ちを伝えるために、挨拶状(サンクスレター)として同梱チラシを活用する方法があります。
商品を届ける際、納品書のみを送付するのではなく、感謝の気持ちや丁寧な挨拶文を記載したチラシを同梱することで、顧客にあたたかみ・親しみを感じてもらいやすくなります。
また、事前のアンケートで聞いたことに対する回答を掲載すると、対面販売のような悩み相談を想起させて、特別感を演出する効果も期待できます。好印象を持ってもらえる挨拶状の作成ポイントには、以下が挙げられます。
▼同梱チラシを挨拶状として活用するポイント
- 手書き風のフォント・メッセージにする
- 「ぜひ今日からお使いください」「ぜひ毎日のお食事に取り入れてください」など使用を促す言葉を用いる
- 商品を利用してもらう方への想いを記載する
関連商品・おすすめ商品を提示する
同梱チラシで関連商品やおすすめ商品を提示するのも一つの方法です。
顧客が購入した商品と関連性の高い商品や、趣味嗜好にマッチしそうなおすすめ商品を紹介することで、リピーター購入やクロスセルを促せます。
例えば、「チラシを受け取った方限定の割引クーポン」といったように、オフラインならではの訴求をすることも有効です。
▼関連商品・おすすめ商品を提示する方法
- 商品Aを購入した方に、一緒に購入されやすい商品Bを提示する
- 商品Aと同じブランドの別商品Bを紹介する
- 商品Aとターゲット層が同じ商品Bを紹介する
定期購入・サブスクリプションサービスを案内する
定期購入ができる商品の場合には、単品購入の商品や試供品の配送時に定期購入プランやサブスクリプションサービスを案内することも有効です。
その際は、「単品購入よりもお得になる」「オプションサービスが利用できる」など、顧客側のメリットを合わせて訴求すると長期の利用を促せます。
▼定期プランを案内する方法の例
- 6ヶ月の定期購入で1つ当たり500円がお得になる
- 送料が無料になる
- 限定のグッズ(商品に関連するもの)をプレゼントする など
ブランド紹介や豆知識を記載する
商品のファン化や顧客との関係構築につなげるための同梱チラシの活用方法として、ブランド紹介・豆知識を記載することが挙げられます。
ブランド紹介では、顧客に共感を得て愛着を持ってもらえるようなコンテンツが有効です。また、豆知識については、信頼関係の構築や満足度向上につなげられるように、コンテンツの内容を工夫することがポイントです。
1.顧客の共感や愛着を醸成するためのコンテンツ例
- 企業の想い、開発者のメッセージ
- 商品のこだわり、製造・製作方法
- ブランドストーリー
- 実際に使用した方の体験談 など
2.関係構築や満足度の向上につなげるためのコンテンツ例
カテゴリ |
コンテンツ例 |
食品 |
購入商品を活用したアレンジレシピ |
生活雑貨 |
家事に役立つ豆知識 |
化粧品 |
季節ごとに行いたいケア方法 |
1は、商品の初回購入や試供品を購入された方に対して送る内容です。一方、定期購入・契約をしている顧客に対しては、読みものとして楽しんでもらえる2のようなコンテンツを作成します。
一人ひとりに合わせたチラシの作成がポイントに
同梱チラシを活用して、リピート購入や定期購入を促したり、関係構築・満足度の向上につなげたりするには、顧客一人ひとりに合わせてチラシの内容を工夫することがポイントです。
商品の特性や顧客層、購入ペース(定期購入サービスの有無)などによって、訴求する内容は変わります。チラシを手に取ってもらい、その後のアクションにつなげるためには、顧客が「自分に充てたメッセージだ」「読んでみたい」と自分事として捉えられるような内容にする必要があります。
しかし、パーソナライズした同梱チラシの送付に取り組むには以下のような課題も挙げられます。
▼パーソナライズした同梱チラシの課題
- 既存業務で対応する人・時間が足りない
- 現場の業務負担が増える
- 費用対効果が見込めるか不安
コミカミノルタの共創プラットフォーム『AccurioDX』では、“1to1紙マーケティング”という新たな顧客接点を創出するためのチラシ・DMの作成をサポートいたします。パーソナライズした同梱チラシの課題を解決しながら効果にコミットできるよう企業さまと一緒に取り組みます。
▼AccurioDXの取り組み
- お互いの得意領域に専念し、労力を最小化
- 現場作業に適した印刷・ピッキングの自動ワークフローを構築
- ABテストで発生する制作費・印刷費・同梱費を一部負担
- データ連携やテスト実行サポート、定常化支援
自動印刷システム『AccurioDX』については、こちらの動画もぜひご覧ください。
まとめ
この記事では、同梱チラシによるマーケティングについて、以下の内容を解説しました。
- 同梱チラシとは
- 同梱チラシをマーケティングに活用するメリット
- 同梱チラシの活用方法
同梱チラシを通して、感謝の気持ちを伝えたり、次のアクションを促したりすることで、顧客満足度の向上やリピート購入につながることが期待できます。
また、顧客一人ひとりの心に寄り添ったチラシを配送商品に同封することで、まるで1対1のコミュニケーションをとっているかのようなあたたかみや親近感を与えられます。
コミカミノルタが提供する『AccurioDX』では、顧客一人ひとりにパーソナライズ化した同梱チラシを作成・配布するために、企画から施策実行、効果測定までワンストップでサポートいたします。WMSと連携した同梱ワークフローの構築によって、作業同梱ワークフローの作業負担も軽減します。
コニカミノルタは、あなたと一丸となってコミュニケーションを共創する会社です。コンサルタントとは違う、人と人として支援やサポートを行うパートナーになりたいと考えております。同梱チラシを用いたマーケティング施策を取り入れたいとお考えの方は、ぜひお問い合わせください。
なお、オフライン施策とオンライン施策の強みをうまく活用することで、顧客データを基にしたパーソナライズが可能です。詳細はこちらの資料をご覧ください。