
▲向かって右から、株式会社ロマラン:山口様、株式会社イー・ロジット:大槻様、加藤様、コニカミノルタ:山口
代表取締役
堂山 陽 様
EC運営担当
山口 真司 様
フルフィルメント事業本部 FC運営部 第4ユニット
ユニット長 大槻 裕 様
フルフィルメント事業本部 FC運営部 第4ユニット
主任 加藤 知彦 様
プロフェッショナルプリント事業本部
販売統括部 カテゴリー販売推進部
マネジャー
山口 真広
企業名 | 株式会社ロマラン |
|---|---|
所在地 | 〒525-0037 滋賀県草津市西大路町4-32 |
設立 | 2016年 |
事業内容 | 美容と健康に関するコンサルティング/医療機関向けサプリメントの製造・卸、ECサイト運営支援 |
Webサイト |

滋賀県草津市に本社を構える株式会社ロマランは、「妥協しない製品づくり」を掲げ、確かなエビデンスにもとづいたサプリメントを医療機関向けに製造・卸している企業だ。抗酸化サプリメント「Dr.MelonR(ドクターメロンR)」や、美髪・薄毛対策の「女髪(めがみ)」といった製品を手がけるほか、ECサイト運営支援事業も行っている。
運営支援しているドクターズコスメ・サプリのオンラインショップでは特にWebマーケティングへ注力し、35〜49歳の女性層を中心とした会員獲得により、着実な会員基盤の拡大を実現してきた。その一方、日々の受発注業務や出荷作業に追われるなかで、手が回りきらない領域もあったという。それがお客さまへの購入後フォローだったと、ECサイト運営を担当する山口 様は当時を振り返る。
「メールやLINEを使ったデジタル上のフォローは行っていたものの、商品が届いたときにお客さまが必ず手に取る『紙』でのコミュニケーションには、力を入れられていませんでした。以前は、手書きの同梱物を入れていた時期もあったのですが、出荷件数の増加に伴って作業が追いつかなくなり、デジタル上のフォローに一本化していたのです」(山口 様)
オンラインショップの受注から出荷までのフローが整いはじめたころ、「顧客フォローをもっと手厚くできないか」という思いから、新たな取り組みが始まった。
新たな取り組みのきっかけは、同社の物流を担う株式会社イー・ロジットからの提案だった。同社はEC・通販のフルフィルメント(入荷から保管、出荷まで)を請け負う物流のパートナーであり、営業担当の加藤様が、かねてよりさまざまな提案を重ねていたという。加藤様が当時着目したのは、同社のオンラインショップならではの「購入動線」だった。
「今回の取り組みの対象となったオンラインショップでは、医療機関が推奨するドクターズコスメ・サプリといった、しっかりしたエビデンスがある商品を扱っています。そのエビデンスをもとに購入されるお客さまが多く、信頼をベースにした購入動線がすでに構築されていたのです。
その強みを、効果的な方法で訴求できれば、2回、3回とリピートして買っていただける確率は上がるはずだと考えました。ただその一方で、人手が足りず、やりたい施策があってもできないとのお悩みも伺っていました」(加藤 様)

EC販売事業者にとってお客さまの手元に届く荷物は、お客さまが直接体験する最も大切な接点となる。この接点を最大限生かすソリューションが、コニカミノルタの「AccurioDX チラシ同梱ソリューション」だ。本プロジェクトを担当したコニカミノルタの山口は、提案の狙いをこう語る。
「ある研究によると、紙はデジタルの画面で見るよりも記憶に定着しやすいと言われています。そして何より、箱を開ける瞬間は、お客さまがいちばんわくわくしている時間です。プレゼントを開けたら一人ひとりに合わせた手紙が出てくるイメージで、開封の瞬間に寄り添えないかと考えました。
単に印刷物を届けるのではなく、お客さまとのコミュニケーションそのものを良くしていくこと、それによってマーケティングの効果を高めていきませんかとご提案しました」(コニカミノルタ・山口)
同社が「AccurioDX チラシ同梱ソリューション」による取り組みに踏み出した
決め手は、大きく以下の3つだった。
「顧客のフォローは当然大事だと考えていました。自社でできないところを自動化して、お客さまに合ったメッセージを届けられることに、やはり魅力を感じました。
また、イー・ロジット社に物流を委託したことで受注から出荷までの工数を大きく減らせていたことも、次の一手に踏み出す後押しになっています」(山口 様)
POINT | 01 |
顧客フォローの自動化+個別最適化
POINT | 02 |
立ち上げから運用までの伴走力
POINT | 03 |
一連のフローを任せられるので工数も削減!

「AccurioDX チラシ同梱ソリューション」による取り組みは、スムーズに進行した。ロマラン社とイー・ロジット社の間ですでに動いていた出荷オペレーションに、パーソナライズチラシの印刷・同梱を組み込むことで、既存のオペレーションを大きく変えずに実現している。
同梱するチラシの設計について、コニカミノルタでは、過去のオンラインショップの販売データを分析するところから着手した。商品ごとの傾向や購入頻度などを読み解き、「どのお客さまに、何を、どのタイミングで届けるか」を設計。まずはたたき台としてメッセージのパターンを複数提案し、ロマラン社が自社の意図を重ねていくという流れだ。
「チラシのご提案にあたっては、データから得られたメッセージ案が訴求する内容やデザインに落とし込まれていたと実感しています。いただいたご提案をもとに、私たちがやりたいことを色づけしていく、という立ち上げ方でとてもスムーズだった印象です。
実はマーケティングの仕事は未経験で、出てくる専門用語は横文字ばかりで戸惑うことばかりでした。ほとんど何も知らない状態からのスタートでしたが、マーケティングのデータ分析や販促設計の知見を持つコニカミノルタさんの意見を聞きながら、少しずつ学んで一緒にチラシを作り上げていけたと感じています」(山口 様)
チラシのデザインは、主な購買層である35〜49歳の女性に向けて、フォントは柔らかく、イラストをあしらった親しみのある内容に仕上がっている。手に取った瞬間に「自分に向けられたチラシだ」と感じてもらえるよう、オンリーワンの紙面デザインとして設計されていることが特徴だ。

購買データをもとにしたバリアブル印刷により、チラシにはお客さま一人ひとりの氏名や購入商品の情報、感謝のメッセージが入ることで、同梱物が「みんなに配られたチラシ」ではなく、「自分あての手紙」へと変化している。
紙面の中身も、購買データにもとづいて組み立てられていることが特徴だ。おすすめのアイテムをただ記載するのではなく、その商品の特徴や使用シーンを添えて紹介。あわせて、商品を取り扱うクリニックを紹介する文章と写真を載せることで、専門家に裏打ちされているという安心感を添えている。気になった商品はその場ですぐ購入できるよう、オンラインショップの商品ページへ直接遷移できる二次元コードも配置した。

チラシ同梱を始めて、まず変化として表れたのは、購入者からの反応だった。
「商品にチラシを同梱することで、チラシに掲載した商品についてのご質問などの問い合わせが届くようになりました。これまでにはなかった問い合わせで、しっかりチラシがお客さまの手元に届き、目を通していただいているのだなと実感できています」(山口 様)
紙のチラシをはじめ、一般的にオフライン施策はウェブ施策と比べて「効果が見えにくい」「目に見えた成果が掴めない」と捉えられがち。しかしこの取り組みでは、二次元コードを活用することで、オフライン施策でありながらもインターネット上の反応を数字で追えるようになっている。
同梱を始めて3か月のデータでは、初回購入者が2回目の購入に至る割合を示す『F2転換率』は50%から58%へと8ポイント改善し、従来比で約1.2倍に。また、このF2転換率の改善は、2回目購入の1注文分だけを保守的に見積もっても、年間売上数千万円、利益換算で数百万円の利益貢献に相当している。
「成果が数字で見えると、それを指標に次の施策へつなげることができます。企画やデザインを改善すれば、さらに数字が伸びていく。デジタルの施策は定量的な成果が見えやすいですが、紙のオフライン施策は、一般的に数字が見えにくいものだと思います。オフラインの施策でありながら、数字をもとに改善していけるところが強みですね」(山口 様)
同梱チラシの運用から得た学びをもとに、2026年3月には紙面の内容とデザインを大きく見直した。当初は「この商品を買った人には、この商品を」といったクロスセル中心だったが、出し分けのルールが複雑化するという課題があった。
そこでルールをシンプルに整理したうえで、二度目の購入者にはLINEのデジタル接点に誘導し、三度目以降には商品のレコメンドやショップからのお知らせ、アンケートへの導線を加えるなど、購入回数に応じた企画に変更。
その結果、二次元コードの読み取り数は、2026年3月の刷新を境に大きく跳ね上がり、変更後の月平均は従来の約3.4倍へと増加。その後も高い水準を維持し、安定して推移している。

「AccurioDX チラシ同梱ソリューション」の取り組みは、2社それぞれにとって新しい挑戦だった。ロマラン社にとってはチラシを活用した購入後フォローの施策として、イー・ロジット社では、本業であるフルフィルメント事業に販促メニューという新しい提供価値が加わった。
同社でユニット長を務める大槻 様は「今までになかったサービスをお客さまへ届けられるようになったことは、我々にとって武器が一つ増えたことだと受け止めています。今後はもっと幅広く展開し、事業の収益化やマーケティングへの貢献だけでなく、荷物を受け取るお客さまに喜んでいただけるサービスを一緒に作っていければ良いなと考えています」と評価する。
ロマラン社では今後も同梱チラシの施策を継続していきながら、さらに精度を磨いていく考えだ。データを追いながら改善の余地を探り、試供品のような同梱物との掛け合わせも視野に入れているという。
見据えているのは、マーケティングや販売の数字だけではない。一度買って終わりの関係ではなく、長く選ばれ続ける関係をつくること。同社が何より大切にするのは「ファンづくり」だと山口 様は話す。
「EC市場の競争はますます厳しさを増しており、広告費をかけて新規顧客の獲得だけに依存した成長は難しくなっています。単純に売上を伸ばすのも大事ですが、オンラインショップを長く続けていくためにはファンづくりこそが重要です。すでに購入してくれたお客さま一人ひとりとの関係を深めていくためにも、同梱チラシは効果的な武器になると思います」(山口 様)
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